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抑うつ的反芻

● 症状

抑うつ的反芻(rumination:ルミネーション)は、何度も同じことを思い出して考え、悩み続けて、抑うつ気分を増長させることを指します。もともと反芻(はんすう)とは牛などの動物が、一度飲み込んだものを胃から口に戻し、繰り返し噛むことです。抑うつ的反芻は、動物の反芻に似た精神行動であることから、この名称が付けられました。

 

抑うつ的反芻は、うつ病と深い関係があると報告されています。日頃からネガティブな反芻をする人は落ちこみやすく、ストレスに対して抵抗力が弱い傾向があるのです。精神的な反芻を続けているうちに、抑うつ的な気分がどんどん強くなり、身体的な活動量が減り、うつ病につながってしまいかねないと考えられています。そのため、精神医学ではしばらく前から、危険な精神的習慣とみなすようになってきました。うつ病を防ぐためには、精神的な反芻を意識的にしないことが必要と言えるでしょう。

 

抑うつ的反芻には、「reflection:リフレクション」と「brooding:ブルーディング」の2種類があります。リフレクションは「どうして自分はこんなに落ちこんでいるのだろう」「なにがダメだったんだろう」などと反省し、熟考することで、うつ病との関係は低いと考えられています。むしろ、次の失敗を防ぐためにプラスの影響がある可能性も残されています。

もう一つのブルーディングは「考え込み」とも言われ、「自分が置かれていた状況がいかに理不尽だったか」「もっとこうだったらよかったのに」などという不満を膨らませる現象です。こちらはうつ病との関係が強いと考えられています。

 

なお、強迫性障害のある人などには「精神反芻」という現象もよく見られます。抑うつ的反芻と同じようなもので、一つのテーマにこだわり、延々と考えを巡らせることです。強迫的に考え続けますが、結論が出ることはありません。詮索癖(小さなことが気になって、詮索したくなる)と同じ意味として使用される言葉でもあります。

 

● 治療

抑うつ的反芻が深刻な場合は、メンタルクリニックなどで治療を受けます。その場合、認知行動療法を用いて、自分の考え方のクセを見つけ出し、物事をネガティブに考える傾向から脱する練習をすることがあります。

 

※参考文献

『現代精神医学事典』(弘文堂)

『日本語版Ruminative Responses Scaleの下位尺度と自己志向的完全主義の関連性:考え込みと反省的熟考の比較』(長谷川晃:2013)

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