E子ちゃんは今年小学校1年生になった女の子です。1学期が始まってしばらくたち、他の子どもたちは徐々に新しい環境に慣れ始めましたが、E子ちゃんはなかなかなじむことができません。家では両親や兄弟とごく普通に会話をかわしていましたが、学校の担任の先生の話で、学校では友達や先生の問いかけに、うなずくなど身振りで答えることはあるものの、一言も話をしないことがわかりました。
選択性かん黙とは、家ではごく普通に話をしているのに、学校など特定の場面や特定の人物に対しては話をしないといった状態を指します。
発症は通常5歳以前ですが、「おとなしい子」、「あまりものを言わない子」と捉えられていることも多く、学校などの集団場面に参加して初めて気づかれることも少なくありません。こうした症状を抱えた子どもは根底には強い緊張感や不安感を抱えていることが多いとされており、幼稚園や学校などの楽しく過ごすことが期待されている場面で、集団活動に参加することができなかったり、身体が硬直してしまって思うようにふるまうことができなかったりと、多くの場合社会的な障害も抱えています。
診断基準
| DSM-W-TR | ICD-10 |
| 312.23 選択性緘黙 Selective Mutism (formerly Elective Mutism) |
F94.0 選択性緘黙 Elective mutism |
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