こころのはなし

こころの病気に関わるいろいろなお話を紹介します。
「こころの病」についての知識をはじめ、
バラエティに富んだ情報を提供するなど、
患者様はもちろんご家族など皆様との交流を目指すコーナーです。

     
専門編 うつ病について

高齢者のうつ病の特徴

老年期うつ病での主な特徴には次の2つがあります。 1つは、不安・焦燥感が強く、いても立ってもいられずに家の中を徘徊したり、入院中でも廊下を行ったり来たり落ち着きがなかったりします。 また、苦悶感も強く興奮を示すことすらあります。このような悲哀感より、不安、焦燥感が強く、抑制が軽い激越うつ病の病型は老年期うつ病では多く見られます。もう1つは、精神運動抑制が比較的軽いため、よく動き、よくしゃべり、一見病気と思わせないことがあります。 この他、老年期うつ病では心気症状が多い、意識障害(せん妄)を伴う、抑うつ性仮性痴呆を示す、身体疾患の併発が多い、治療薬の副作用が現れやすい、自殺率が高いなどの特徴もあります。

不安・焦燥が強い
抑制が軽い
心気症状が多い
妄想を形成しやすい
意識障害を伴うことがある

抑うつ性仮性痴呆を示すことがある
身体疾患の併発が多い
治療薬の副作用が出やすい
自殺率が高い

越野 好文:臨床と研究 78(12):2167, 2001

高齢者でうつ病を伴いやすい身体疾患

さまざまな身体疾患に伴ってうつ病が認められることが報告されていますが、老年期ではほかの世代よりも身体疾患の発症率が高くなるため、身体疾患と関連するうつ病の発症も多くなります。

本態性高血圧症
脳動脈硬化症
冠動脈疾患(狭心症、心筋梗塞)
胃潰瘍
糖尿病
パーキンソン症候群

慢性関節リウマチ
悪性腫瘍(がん、その他)
その他
慢性難治性疾患
各種の手術後
ある種の薬物使用による (レセルビン、その他)

中川 徹也:Pract Gerontol 2(1):15, 1981

     
専門編 うつ病について

高齢者のうつ病の特徴

老年期うつ病での主な特徴には次の2つがあります。 1つは、不安・焦燥感が強く、いても立ってもいられずに家の中を徘徊したり、入院中でも廊下を行ったり来たり落ち着きがなかったりします。 また、苦悶感も強く興奮を示すことすらあります。このような悲哀感より、不安、焦燥感が強く、抑制が軽い激越うつ病の病型は老年期うつ病では多く見られます。もう1つは、精神運動抑制が比較的軽いため、よく動き、よくしゃべり、一見病気と思わせないことがあります。 この他、老年期うつ病では心気症状が多い、意識障害(せん妄)を伴う、抑うつ性仮性痴呆を示す、身体疾患の併発が多い、治療薬の副作用が現れやすい、自殺率が高いなどの特徴もあります。

不安・焦燥が強い
抑制が軽い
心気症状が多い
妄想を形成しやすい
意識障害を伴うことがある
抑うつ性仮性痴呆を示すことがある
身体疾患の併発が多い
治療薬の副作用が出やすい
自殺率が高い

越野 好文:臨床と研究 78(12):2167, 2001

高齢者でうつ病を伴いやすい身体疾患

さまざまな身体疾患に伴ってうつ病が認められることが報告されていますが、老年期ではほかの世代よりも身体疾患の発症率が高くなるため、身体疾患と関連するうつ病の発症も多くなります。

本態性高血圧症
脳動脈硬化症
冠動脈疾患(狭心症、心筋梗塞)
胃潰瘍
糖尿病
パーキンソン症候群
慢性関節リウマチ
悪性腫瘍(がん、その他)
その他
慢性難治性疾患
各種の手術後
ある種の薬物使用による (レセルビン、その他)

中川 徹也:Pract Gerontol 2(1):15, 1981