こころのはなし

こころの病気に関わるいろいろなお話を紹介します。
「こころの病」についての知識をはじめ、
バラエティに富んだ情報を提供するなど、
患者様はもちろんご家族など皆様との交流を目指すコーナーです。

「適応障害」ってどんな病気?④

治療の全体

重症度や病識のもち方で、治療の内容は変化する

じつは適応障害の治療で、医学的に裏づけのあるものはほとんどありません。しかし、つらい症状を放っておくことはできません。医師は重症度や併存する病気を見極め、個々の患者さんに合わせて、最適な方法を探ります。基本的には精神療法が中心ですが、補完的に薬物療法も用いられます。

4つの視点で治療方針を立てる

❶緊急対応が必要かどうか?

《本人や周囲の人に生命の危険がある》

●「死にたい」などと

 自殺をほのめかす言動が見られる
●家族や周りの人に暴力をふるうことがある

入院

精神保健福祉法により、自分や他人を傷つける恐れがあると、精神保健指定医(2名)に判断された場合は、都道府県知事の権限で措置入院となる。

 

●置かれている環境・状況が劣悪である

休職・休学

ストレス因子がある環境・状況が変えられず、そのままそこに身を置くことで悪化の危険があるときには、休職・休学して治療に臨む。

《本人や周囲の人に生命の危険は少ない》

●家から通える状態である

通院

最初は週1回程度の頻度で通院しながら治療を行う。回復とともに、受診のタームを延ばしていく。

❷心身のストレス反応で日常生活が送れないほど?

●ひとまず対症的に症状を和らげる

薬物療法

症状を和らげるために薬を使う。原因そのものに対する薬はなく、あくまで対症療法として用いる

● 環境を見直し、改善のベースをつくる

環境調整

部署移動など環境を変えることでストレス因子をとり除く。環境を改善しておくと治療の効率もよくなる。

❸原因はなにかを探り、完治を目指すには?

●病気を正しく認知し、行動を変えていく

精神療法

精神科医や臨床心理士などの指導のもとで精神療法を行う。さまざまな精神療法のうちで有効性が高いのは「問題解決療法」。

❹隠れている病気の有無は?

●併存する病名を特定し、同時に治療を行う

併存病の治療

がんなどの身体的な疾患のほか、とくに精神障害の併存については、それ自体がストレス因子となるため、同時に治療をしていく必要がある。

※参考文献「『適応障害』って、どんな病気?」ハートクリニック理事長浅井逸郎監修 大和出版

重症度や病識のもち方で、治療の内容は変化する

じつは適応障害の治療で、医学的に裏づけのあるものはほとんどありません。しかし、つらい症状を放っておくことはできません。医師は重症度や併存する病気を見極め、個々の患者さんに合わせて、最適な方法を探ります。基本的には精神療法が中心ですが、補完的に薬物療法も用いられます。

4つの視点で治療方針を立てる

❶緊急対応が必要かどうか?

《本人や周囲の人に生命の危険がある》

●「死にたい」などと

 自殺をほのめかす言動が見られる
●家族や周りの人に暴力をふるうことがある

入院

精神保健福祉法により、自分や他人を傷つける恐れがあると、精神保健指定医(2名)に判断された場合は、都道府県知事の権限で措置入院となる。

 

●置かれている環境・状況が劣悪である

休職・休学

ストレス因子がある環境・状況が変えられず、そのままそこに身を置くことで悪化の危険があるときには、休職・休学して治療に臨む。

 

《本人や周囲の人に生命の危険は少ない》

●家から通える状態である

通院

最初は週1回程度の頻度で通院しながら治療を行う。回復とともに、受診のタームを延ばしていく。

 

❷心身のストレス反応で日常生活が送れないほど?

●ひとまず対症的に症状を和らげる

薬物療法

症状を和らげるために薬を使う。原因そのものに対する薬はなく、あくまで対症療法として用いる

 

● 環境を見直し、改善のベースをつくる

環境調整

部署移動など環境を変えることでストレス因子をとり除く。環境を改善しておくと治療の効率もよくなる。

 

❸原因はなにかを探り、完治を目指すには?

●病気を正しく認知し、行動を変えていく

精神療法

精神科医や臨床心理士などの指導のもとで精神療法を行う。さまざまな精神療法のうちで有効性が高いのは「問題解決療法」。

 

❹隠れている病気の有無は?

●併存する病名を特定し、同時に治療を行う

併存病の治療

がんなどの身体的な疾患のほか、とくに精神障害の併存については、それ自体がストレス因子となるため、同時に治療をしていく必要がある。

※参考文献「『適応障害』って、どんな病気?」ハートクリニック理事長浅井逸郎監修 大和出版