こころのはなし

こころの病気に関わるいろいろなお話を紹介します。
「こころの病」についての知識をはじめ、
バラエティに富んだ情報を提供するなど、
患者様はもちろんご家族など皆様との交流を目指すコーナーです。

大切な家族が「適応障害」と診断されたとき読む本⑧

「適応障害」を正しく理解する

適応障害は、近年ようやく研究が進み、全体像が明らかになりつつある病気です。「うつ病に似た、うつ病より軽い」病気だと認識しているご家族もいるかもしれません。しかしうつ病などとはかなり成り立ちが異なります。病気を正しく理解し、適切な対応をしていきましょう。

診断基準  

ストレス環境に置かれ、ふたつの条件に当てはまると起こる

置かれている環境・状況にストレス反応を引き起こす明らかな因子があり、その因子に触れたときに異常なストレス反応が生じ、それにとらわれ生活に支障が出ると適応障害と診断される。

条件1
ストレス因子へのとらわれ
環境や状況の変化によって、人間関係や業務内容などに問題が生じ、ほかのことをしていてもそのことを考えてしまうような状態におちいる。

条件2
ストレスコーピングの失敗
ストレスコーピングのスキル(ストレス対処技能)をもちあわせていないか、不足しているために自力でストレスを解消することができない。環境や状況に適応できずに苦しんでいる。

たとえば・・・
・苦手な業務 苦手な上司や同僚
・ハラスメントやいじめ 失恋、離別
・嫁姑問題 大病
・受験・試験の失敗 など

たとえば・・・
・仕事がうまく行かない
・上司や同僚とうまくやれない
・失恋や離別から立ち直れない
・家族関係がうまくいかない
・病気から回復できないなど

ストレス因子がなくなると、約6ヶ月以内につらい症状が消えていくことが多いのも適応障害の特徴です。ただ、実際にはそれ以上かかるケース、いったん治っても再発を繰り返すケースが多々見られます。

症状  

症状は多様。不安、抑うつ、身体に現れることが多い

ストレス因子に触れると1〜3ヶ月以内にさまざまな症状が現れます。不安や抑うつなどの精神症状、頭痛や不眠、食欲不振などの身体症状、暴力や犯罪行為などの素行障害など。とくに身体症状が多く、適応障害だとなかなか気づけないこともあります。

精神症状
・集中力の低下
・不安・心配
・抑うつ
・孤独感
・考えがまとまらない
・いら立ち
・涙もろい
・息苦しさ など

身体症状
・頭痛や肩こり
・めまい
・便秘、下痢、腹痛
・頻尿
・耳鳴り
・五感が過敏になる
・だるさ
・不眠、早朝覚醒
・食欲不振 など

素行障害・運動の障害
・無断欠勤
・暴力
・器物破損
・万引き
・悪態をつくなど




※参考文献「大切な家族が「適応障害」と診断されたとき読む本」ハートクリニック理事長浅井逸郎監修 大和出版

「適応障害」を正しく理解する

適応障害は、近年ようやく研究が進み、全体像が明らかになりつつある病気です。「うつ病に似た、うつ病より軽い」病気だと認識しているご家族もいるかもしれません。しかしうつ病などとはかなり成り立ちが異なります。病気を正しく理解し、適切な対応をしていきましょう。

診断基準  

ストレス環境に置かれ、ふたつの条件に当てはまると起こる

置かれている環境・状況にストレス反応を引き起こす明らかな因子があり、その因子に触れたときに異常なストレス反応が生じ、それにとらわれ生活に支障が出ると適応障害と診断される。

条件1
ストレス因子へのとらわれ
環境や状況の変化によって、人間関係や業務内容などに問題が生じ、ほかのことをしていてもそのことを考えてしまうような状態におちいる。

たとえば・・・
・苦手な業務 苦手な上司や同僚
・ハラスメントやいじめ 失恋、離別
・嫁姑問題 大病
・受験・試験の失敗 など

条件2
ストレスコーピングの失敗
ストレスコーピングのスキル(ストレス対処技能)をもちあわせていないか、不足しているために自力でストレスを解消することができない。環境や状況に適応できずに苦しんでいる。

たとえば・・・
・仕事がうまく行かない
・上司や同僚とうまくやれない
・失恋や離別から立ち直れない
・家族関係がうまくいかない
・病気から回復できないなど

ストレス因子がなくなると、約6ヶ月以内につらい症状が消えていくことが多いのも適応障害の特徴です。ただ、実際にはそれ以上かかるケース、いったん治っても再発を繰り返すケースが多々見られます。

症状  

症状は多様。不安、抑うつ、身体に現れることが多い

ストレス因子に触れると1~3ヶ月以内にさまざまな症状が現れます。不安や抑うつなどの精神症状、頭痛や不眠、食欲不振などの身体症状、暴力や犯罪行為などの素行障害など。とくに身体症状が多く、適応障害だとなかなか気づけないこともあります。

精神症状
・集中力の低下
・不安・心配
・抑うつ
・孤独感
・考えがまとまらない
・いら立ち
・涙もろい
・息苦しさ など

身体症状
・頭痛や肩こり
・めまい
・便秘、下痢、腹痛
・頻尿
・耳鳴り
・五感が過敏になる
・だるさ
・不眠、早朝覚醒
・食欲不振 など

素行障害・運動の障害
・無断欠勤
・暴力
・器物破損
・万引き
・悪態をつくなど

※参考文献「大切な家族が「適応障害」と診断されたとき読む本」ハートクリニック理事長浅井逸郎監修 大和出版